サビ残ができない仕組み

 サビ残は本人の心構えと努力次第で回避ができるものである。周りからの視線を気にせず、上司や同僚からの評価に一喜一憂することのない覚悟があればサビ残を回避することは可能だ。しかし、就職・転職して企業の一員として働くことは人々に仕事を教えてもらうことを抜きには成立しない。そこではどうしても周りからのプラスの評価が大きな手助けとなるのだ。

 上記の件については「サビ残の見られ方」で詳しく説明した。では周りからの評価と僕たちの求める本当にホワイトな働き方を両立させるにはどうすればいいのか。サビ残をしたくてもできない環境が必要である。ここで大きな役割を持ってくるのが勤怠管理のシステムだ。

 勤怠管理とはだれが何時から業務を開始し、何時に業務を終了したのかを管理することである。企業の給与形態にもよるがこの仕組みによって残業代が計算され、給料の総支給が決定される企業が多い。この勤怠管理の方法は企業によってさまざまであり、この勤怠管理の違いがサビ残の行われやすさの違いになってしまっていると言っても過言ではないのである。

 よくあるのがタイムカードによる勤怠管理である。出勤時に自分のタイムカードで打刻し、退勤時に再び自分のタイムカードで打刻をすることで出勤から退勤までの業務を行っていた時間を管理する。この方式はよく広まっており、アルバイトの退勤管理がこのシステムだったという人も多いだろう。しかし、この方法はサビ残をしたくてもできない環境とは少し遠い。どんなに早く出勤して業務を開始し、どんなに遅くまで残って業務を行っていても、タイムカードさえ定時の勤務開始時刻と勤務終了時刻に打刻してしまえば勤怠管理上は残業はなくなり、残業代の計算に含まれることはないのである。

 では、どのような勤怠管理の方法が私たちにとって理想の働き方をもたらしてくれるのだろうか。それは、打刻なしには勤務が不可能となる勤怠管理の方法だろう。「サビ残の見られ方」でも触れたサビ残をしたくてもできないような勤怠管理の方法が私たちにとって理想の働き方をもたらしてくれるはずだ。よくある方法としては勤務に使う道具などを勤怠管理と紐づけるやり方がある。

 代表的なモノはパソコンを勤怠管理と結びつけるやり方だ。パソコンでログインしてからシャットダウンするまでの時間が勤務時間として登録される。この方法であればパソコンを使う仕事を行っている間は全て勤務時間として登録することができる。パソコンを用いたデスクワークのみの仕事の場合、この方法は前述したサビ残をしたくてもできない勤怠管理だと言える。

 ここでは代表としてパソコンと勤怠管理を結びつける方法を紹介した。しかし業務内容にパソコンを使わないものが多分に含まれる場合、この勤怠管理の方法はサビ残をしたくてもできない勤怠管理の方法とは言えないだろう。パソコンを切ってパソコンを使わない業務をしてしまえばそれは給料計算に含まれないサビ残となってしまう。このように理想の勤怠管理の方法は業務内容によって異なる。サビ残を避け、理想の働き方を手に入れるには「業務内容」と「勤怠管理の方法」この2つを合わせて知ることが大事になる。

 上記の2つを入社前の企業選びの段階で知るときに問題となるのが「シロサガシの注意点」で述べた点である。この問題は理想の働き方を探す際に様々な場面で直面する。この問題に関してはシロサガシで提供する予定の対策を待っていてほしい。また、読者の方々の中でサビ残をする原因となってしまった勤怠管理の方法や逆にサビ残を無くすのに効果的な勤怠管理の方法を知っている方がいたらぜひコメント欄で共有してほしい。その際、実際の企業名を出すと企業の名誉を傷づけてしまう恐れがあるので十分注意しよう。

 

 

 

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