残業の認定

ホワイトな働き方を探す人たちにとって一番避けたいもの。それはきっと

「サービス残業」

だろう。シロサガシではサービス残業を「業務を行っているにも関わらず給与計算に含まれていない時間」と定義する。一般的な定時の後の業務の時間だけでなく、始業時間より早く来て業務を行う時間、いわゆる朝残業も「サービス残業」と呼ぼう。

このサービス残業の問題は様々な種類があり、なおかつ様々な企業がこの問題を抱えている。恐ろしいのはこの問題、人によっては問題と捉えられていないどころかサービス残業に誇りを持つ人もいる点である。誇りとまではいかなくても「サービス残業をするようになってやっと一人前の社会人だ」という考えの人は割と多い。

上記のような考えが中心の職場に就職すると、転職以外の方法でサービス残業の無い働き方を目指すのは難しいだろう。サービス残業の多い勤務体制を批判する姿勢は「社会人としての責任」が無いとみなされ職場内での人間関係を悪化させかねない。特に新卒や中途の新参者は先輩や上司に仕事を教えてもらわなければ仕事が成り立たないので人間関係の悪化は致命的な働きづらさとなる。たとえ労働組合や企業内での匿名通報制度がしっかりしていても声を上げることは必ず周りに指をさされるリスクがあるのだ。

労働組合でサービス残業を是正させるために声を上げたとする。しかし、組合員の中にも「すべての時間外労働に残業代を出させるなんて企業のためにならない。そんなことを唱える者は働かしてもらっている恩を忘れている恩知らずだ。」という考えの人がいるだろう。そして多くの場合、企業側はそのような考えの人を重宝しており、この考えを持つ人は企業内で大きな影響力を持っている。目をつけられれば働きづらくなることは確実と言える。

また、匿名通報制度の例も考えてみる。匿名通報制度を使っても職員の誰かがサービス残業について通報したという事実は企業内に確実に広まる。そして通報した犯人を捜す動きが起こるだろう。「サービス残業を多くやらされているあいつが怪しい」「こんなどこの企業でもあることを通報するとは世間知らずの新卒に違いない」などの憶測や推理、ひいては個人名を出してあいつに違いないといった決めつけも起こりかねない。内部から組織を変えることは想像以上につらいものになるはずだ。

だからこそ就職前の企業分析の時点でこの風潮やサービス残業が発生しないかどうかを確かめる必要がある。しかし、風潮というのは外部から観測をすることが極めて難しい。暗黙の了解で残業が認められないことは山ほどあるだろう。それでもサービス残業を避けるためにはどうすればいいのだろうか。

サービス残業を避けるために企業のどこを見ればよいのか。対策や研究のポイントはまた別の記事でより細かく触れていく。

読者の方々に予期せぬサービス残業をさせられてしまったエピソードや体験談を持っている人がいたらコメント欄でぜひ教えてほしい。 その際、具体的な企業名を挙げることは企業の名誉を傷つけることになるので控えよう。

 

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